日々是総合政策 No.22

評価の合理性と客観性を疑う

 株式会社ブランド総合研究所が発表した2018年版都道府県魅力度ランキングによると、ここ数年は茨城県が最下位となっている。また、茨城県(47位)の隣の栃木県(44位)や群馬県(42位)など、総じて北関東の評価が著しく低い。北関東の3県は、総合的に見てほんとうに魅力が乏しいのだろうか。
 私の個人的評価では群馬県は全国最高の温泉県であり、毎年そこに行くことを楽しみにしている。少なくとも私の出身県である富山県(22位)や隣の石川県(11位)よりは評価が高い。
 問題は、茨城県の最下位である。県南部には、日本第2の湖「霞ケ浦」の東側にあり、「潮来花嫁さんは・・・」で有名な潮来市があり、湖の対岸(西側)には土浦市、その西側には先端技術都市の「つくば市」がある。県東部には海岸や海産物が魅力的な「ひたちなか市」や大洗町、東北部には工業都市の日立市、その先の最北部には北茨城市がある。
 北茨城市には、あんこう鍋の「どぶ汁」で有名な平潟港、岡倉天心(思想家)や横山大観(画家)が拠点を構えた場所として有名な五浦海岸、「赤い靴」「しゃぼん玉」や「七つの子」などの心に残る歌詞をたくさん残した野口雨情の生家や記念館がある。どこも、またいつか訪れたい場所である。
 県中心の「水戸市」には、第9代水戸藩主の徳川斉昭が築いた偕楽園があり、その東には水戸黄門(徳川光圀)を祀った常盤神社があり、東南には仙波湖がある。仙波湖では、仲間と戯れるブラック・スワン(黒鳥)や白鳥の姿が目を引く。
 私は毎年6月、仙波湖の周りを走る「茨城メロンメロンラン」に参加している。第4回目の今年は6月16日(日)に開催される。私は3回連続の参加で、今回は5キロを走る。メロンメロンランの魅力は、途中の2か所(給メロン所と呼ばれる)で生産量日本一の茨城県産メロンがふるまわれることだ。今年は昨年以上に食べるぞと今から意気込んでいる。
 こんなに魅力満載の茨城県の魅力度がなぜ最下位なのか理解に苦しむ。現地のことをある程度以上知っている人とほとんど知らない人の個人的評価を足して合計する(集計する)ことに、いかなる合理性や妥当性があるのだろうか。(ちなみに私は茨城県とは縁もゆかりもない。)

(執筆:谷口洋志)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA